特長
●アンテナエレメントや、アンテナが一体化された情報 機器からの放射電力/受信感度特性測定や放射/受信パタ ーン測定時には、接続される測定用ケーブルが影響を与 えない様アイソレートする事が重要です。 接続ケーブル内部は信号を通し、外部導体は高周波帯 で導体とならない様アイソレートする事が必要となりま す。 何故ならば、この処置をしないで電磁波の測定を行いま すと、通常、被測定物の物理長よりケーブルの物理長が はるかに長いため、被測定アンテナエレメントに給電さ れる電力は接続ケーブル外皮にも流れ、このケーブルの 充分な長さのためケーブル外皮が良好な放射体となって しまいます。 携帯電話機等筐体内にアンテナが装着された場合でも、 筐体に流れる電流はケーブル外皮に流れ、ここから大き な電力が放射してしまいます。測定ケーブルに触れた り、引き回し状態が変わると測定値再現性が悪くなりま す。
従って、接続ケーブルからの放射により、正しい放射電 力値や受信感度値を求めたり、放射/受信パターンの測定 が困難となります。 一般には、このアイソレーターとして使用周波数のλ /4 スタブを作成しますが、正しく動作している事を確認 するのは容易ではありません。 また、測定者や他の金属などが近接しますとλ/4 スタブ の同調周波数がずれるなど専門的な知識と充分な注意が 必要です。 本器は一般の情報機器が使用する周波数帯を広帯域に アイソレートできる同軸構造接続ケーブルです。被測定 物給電点と測定用ケーブルの間に接続することにより、 同軸ケーブル内部を通る信号には影響を与えず、同軸ケ ーブル外皮側をアイソレートする事ができるケーブルで す。 お気軽に使用できるよう安価に製作致しました。取り扱 いも極めて簡単で、安心して測定ができるようになりま す。
用途
●携帯電話をはじめ、Bluetooth、無線LAN等の情報機器 及びアンテナエレメントの放射/受信パターン測定、放射電力/受信感度測定に
●諸々の測定形態に対応するためのフレックスタイプのアイソレーティングケーブル
電気的性能
周波数範囲 | DC~6GHz |
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電圧定在波比 | 1.50以下 |
標準減衰量 | 0.90dB/m 以下(@1.0GHz) |
インピーダンス | 50Ω±2Ω |
代表特性
ケーブル長 | 107mm 両端SMA-P |
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同軸ケーブル外皮減衰量(当社トライアキシャル測定治具にて) | 40dB / 800MHz~6GHz |