概要
PAN-Aシリーズは、研究開発・品質管理から生産現場までのあらゆる分野でご利用いただける、高性能・高信頼性の可変直流安定化電源です。本シリーズは、FETによるプリレギュレータとパワートランジスタによるシリーズレギュレータにより構成されています。そのため直列制御形の特長である高品位な出力特性と、チョーク・インプット形位相制御の特長である電源高調波ひずみの少ない高効率な入力特性を兼ね備えています。
一方、電源装置で重要なファクタとされる信頼性と安全性については、十分なディレーティングを持った部品を採用するとともに、長年培ってきた実装技術が随所に活かされています。さらに全モデルに過電圧保護装置(OVP)をはじめとする各種のセーフティ機能を装備するなど、十分な配慮がなされています。
PANシリーズとPAN-Aシリーズの違いについて
PANシリーズの後継機であるPAN-Aシリーズは、主に安全性向上を目的とした下記のような変更をしております。
●各端子
各端子について、不用意に金属部に触れられないような配慮(形状変更、カバー取付け等)を重ねています。また175Wおよび350Wのモデルについて入力端子がハモニカ端子からACインレットに変更されております。さらに前面端子(バインディングポスト)についても全モデルにカバーを付属しました。
●対接地電圧
最大出力定格電圧が110Vのモデルについて、対接地電圧を±250Vから±500Vへ変更しました。
●ヒューズ
ディレーティングをより持たせるため、容量を大きくしました。(但しPAN16-30Aは除く)
●寸法
本体ケースの寸法は変わっていませんが、端子板やゴム足を変更した関係で、最大寸法に若干の変更がございます(朱字部分)。
●質量
350WのモデルとPAN250-2.5Aについて、各々約1kg増加しています。
特徴
●低温度ドリフト
使用部品の選定、回路の改良、強制空冷による放熱設計により100ppm/℃(定電圧特性)、300ppm/℃(定電流特性)の低温度ドリフトを実現しています。
●速い過渡応答
広帯域な誤差増幅器は安定な周波数-利得・位相特性で高い周波数までループゲインを持っているため、出力インピーダンスが低く急激な変化にも十分応答できます。(標準値:50μs)
●低リップル・ノイズ電圧
実効値はもちろん、ピーク値も十分低くおさえてあります。
●各種セーフティ機能を装備
過電圧保護装置(OVP)や過熱保護回路など、信頼性を高める各種のセーフティ機能を装備。